マニラでラッシュアワーの時間、一人の会社員が家からバス停に向かって走っていました。バスは便が少ないので間に合わない ように急ぎました。バス停の近くでの路上で一人の盲人が果物を売っていました。会社員のような急いでいる人が道にあふれて いるので、この盲人の売台が見えませんでした。それにぶつかって果物が当たりにちらばらりました。

私たちの忙しい生活の中で見えないことがたくさんありますね。目が見えるけれどなかなか他の人の痛みや涙や苦しみは見えま せん。自分の悩みに入り込んでいる時には周りの人の悲しみが見えなくなることもあります。自分の立場にこだわっていたらた くさんのことが見えなくなります。
たまに私たちが何か奇跡のように意味深い経験を偶然にして目を覚まさせられることがあります。
たとえば相手のすばらしい思いやりや優しさや寛大さを体験した時に新し窓が開いたように新し世界が見えるようになることが あります。

先ほどの会社員の話ですが。 彼はバスが来るのが見えたので盲人を助けるかどうか迷ういました。 この盲人が見えない目で懸命に果物を拾っているのを見て深く責任を感じました。彼は戻って果物を拾うのを手伝いました。拾 い終わって次のバスを待っていた時に、盲人が彼の手をつかんで 「あ なたは神様ですか」と聞きました。目の不自由な人にも神様の姿が見えたのです。